第3回Harvest京都支部@京都駅前のお知らせです。小中高で評価が3観点になってしばらく経ちますが、現場の先生からは「評価」に関する悩みの声が絶えません。
そもそも、「教育評価」は何のために行うのでしょうか。この研修では、京都大学の田中容子先生をお招きし、「教育評価」の理論や「パフォーマンス評価」の具体についてお話ししていただきます。また、京都市内でご活躍されている二人の先生のご実践を報告していただきます。
日常的に行っている評価の意義や目的を見つめ直し、他校の実践に触れる。その中で、明日の授業実践につながるヒントが得られる研修会になればと願っています。定員に限りがありますので、お早めにお申し込みください。
テーマ:
『「パフォーマンス評価」で英語好きを育てる』
発表者:
田中 容子 京都大学
芳賀 康大 京都市立西京高等学校
三谷 吉宏 京都市立開建高等学校
松本 志津子 京都教育大学附属桃山中学校
【日時】2024年2月23日(祝)14時~17時
【会場】京都市下京いきいき市民活動センター
京都市下京区上之町38番地
【プログラム】時間や内容は変更になる可能性があります
進行:事務局 金子かおり(舞鶴市立和田中学校)
14:00 ~ 14:10 開会
開会挨拶:支部長 坂上 渉(亀岡市立亀岡川東学園)
14:10 ~ 15:00 講演
田中 容子 京都大学
『生徒たちが元気になる授業と評価』
教育評価は、教える者と学習する側の両方がより良い方向へ発達していくことを 目的になされるものです。評価について考える際には、「評価対象は何か」「 何に準拠して評価するか」「どのように評価活動を行うか」など、枠組みを整理しながら理解していく必要があります。 今回のお話では、教育評価をその歴史的変遷の中で捉え直しながら、そもそも教育評価とは何か(何のために教育評価を行うのか) を考え、現在求められている評価法について考察いたします。
15:05 ~ 15:45 実践発表
芳賀 康大 京都市立西京高等学校
『「学校の授業」でしかできないこととは』
進学校に勤務する中で、「塾と学校の違い」 を考える機会が多くありました。「我々教員が、『学校』という場で行う『授業』を通してしかできないことは何なのか」この問いを考えることが、「毎日の授業」、ひいては「学校・教職の魅力」を見つめ直すことにつながるのではないかと思います。今回は、この問いについての私なりの考えを、今までの実践を交えながらお話ししたいと思います。
三谷 吉宏 京都市立開建高等学校
『小中の学びを高等学校での英語学習にどう活かすか、を考えてみる』
私が現在担当している高校1年生は小学校5、6年生の時、新学習指導要領に対応した小学校外国語教育新教材“We can”を使って英語学習を行っていました。中学校2年生時には中学校での新学習指導要領全面実施に合わせて教科書が改訂され、まさに英語教育の変化とともに成長してきた学年です。これまで小中の英語教育に長らく携わってきた私が考える、小中の英語学習を踏まえた高等学校のより良い英語授業のあり方について、自分なりの視点でお話をしたいと思っています。英語教員が校種の枠を超えて(自治体の枠も超えて!)「つながり」を持てば、日本の英語教育の未来は明るいと信じています。様々な視点で意見交流ができることを楽しみにしています。
15:45 ~ 15:55 休憩
15:55 ~ 16:30 グループディスカッション
ファシリテーター
松本 志津子 京都教育大学附属桃山中学校
『子どもたちを英語好きにするために、どのようにパフォーマンス評価を行うか?』
前半の講義と実践発表を踏まえて、各自が行っている日々の授業を見つめ直し、児童生徒はもちろん、指導者も授業が楽しくなる授業作りについて協議します。また、協議を踏まえて、明日からの実践をどのようによりよくするかを共有します。
16:30 ~ 16:50 全体共有・質疑応答・振り返り
16:50 ~ 17:00 発表者挨拶・事務局連絡および閉会
・お申し込みにはプライバシーポリシーへの同意が必要です。
☆教員だけでなく、どなたでもご参加できます。
★当日の参加不参加に関わらず、申込者には記録動画が共有されます。
※オンライン参加の皆さんは、当日リアルタイム配信および、ブレイクアウトルームでのグループ討議を予定しております。
【発表者紹介】
田中 容子 京都大学/Harvest 京都支部相談役
京都大学大学院教育学研究科特任教授。2017年4月から現職。 1979年4月から2017年3月まで京都府立高校にて勤務し、HR担任の仕事が好きで、教員生活の三分の二の期間HR担任をしていた。教員生活の半分を過ごした京都府立園部高等学校にてかかわった文科省研究指定SELHi(2006年度~2008年度) で研究主任をしたことが、教育評価について実践的に考えるきっかけとなった。2012年4月から2017年3月までは指導教諭として、生徒が「わかる」「できる」と実感できる授業と探究学習を学校全体で推進すべく尽力した。すべての生徒が安心して居られる教室(授業)をどのように創るか、について考え続けている。主な著書『生徒が主人公になる高校英語の授業』(日本標準ブックレット、2021年)、『パフォーマンス評価で生徒の「資質・能力」を育てる』(学事出版、2017年)。最近の論文「『考える力』を鍛え、『協働して学ぶ』姿勢を育てる授業」石井英真編著『高等学校真正の学び、授業の深み』学事出版、2022年、pp.192-202
芳賀 康大 京都市立西京高等学校
大学卒業後、京都市立西京高等学校で教員としてのキャリアをスタート。今年度で5年目を迎える。戦略的イノベーション創造プログラム(内閣府)・リーディングDXスクール 生成AIパイロット校(文部科学省)の実証校としての研究に携わり、「ICTを効果的に利用した授業」について日々試行錯誤している。
三谷 吉宏 京都市立開建高等学校
京都市立中学校で13年間勤務した後、今年度から京都市立開建高等学校で高等学校教員としてのキャリアをスタート。中学校教員時代は、小学校への出前授業や小中一貫Can-Doリストの作成、小中でつながりを持ったパフォーマンステスト等、小学校教員と連携しながら英語教育における小中連携の分野で実践を重ねる。本年度開校した開建高等学校は1学級80人4担任制。教室はLearning-Podと呼ばれる可動式のホワイトボードを活かした多様な学びができる空間となっている。新しい学校で試行錯誤しながら、自分自身の経験が何とか活かせないかと思いつつ、毎日奮闘している。
松本 志津子 京都教育大学附属桃山中学校/Harvest 京都支部事務局
京都府で4中学校に勤務した後、京都教育大学附属桃山中学校で勤務し5年目。コロナ期に授業でICTを活用するようになり、生徒が主体的に英語を勉強するために、いい教材や方法はないかといつも探している。また、人生100年時代、LIFE SHIFTを考え、この齢でもむちゃくちゃ若い!と心から信じてやまない。新英語教育 Creative Teachingコーナーに実践を執筆させていただいている。
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