日々の外国語の授業でお悩みのことはありませんか。明日の授業が楽しくなる指導のヒントや、教科書の効果的な使い方などをご紹介します。
増渕真紀子 明星大学
2026年09月01日

小学校外国語科の「書く活動」では、文のモデルや絵辞典を参考に自分の伝えたい内容に沿って書き写すことが原則です。「書き写す」ためには文字認識ややり取りなどを通じて音声で十分に慣れ親しんでおくといった準備が必要です。しかし、その準備をおこなっても、児童にとって「書く活動」は、4線に文字をそろえたりお手本から正しく書き写したりする負担が「煩わしい」という気持ちを生むなど、とても負荷の高い活動です。ただ4線だけの紙を配り、「書いてみよう」と指示するだけでは、負担が増大するばかりです。以下のような、児童が「これならできそうだな」と前向きに取り組める足場かけが必要です。
①モデルは手元に
モデルとなる文は、必ず児童の手元に用意します。視線を黒板から手元へと大きく動かす必要がないよう、教師がワークシートに手書きのモデルを示しておくと、児童にとって書きやすく、文字の止める部分や長さなどの細かなところもわかりやすくなると言われています。
②ステップを作る
一文全部を書くことは児童にとって大きな負担になります。その単元で学習した言語材料を中心に、語彙を選ぶだけの部分、なぞるだけの部分、続きだけを書く部分などを作って負担を減らし、文構造により焦点をあてられるようにしましょう。
③遊びの要素を入れる
書くことが苦手な児童にとっては、間違いを消しゴムで消して書き直すことも大きな心理的負担となります。そこで、苦手意識を軽減するために、英語が書けたら色塗りができたり絵が描けたりするなどの遊びの要素を入れると、児童もそれを楽しみに前向きに取り組めます。
④個別でサポートをする
児童が一人でイライラしてしまう場合は、教師が横につき、丁寧にサポートします。また、ALTに書く活動のサポートに入ってもらい、個別サポートを充実させることも効果的です。児童一人がイライラするとその雰囲気が教室に広がりやすくなりますが、ALTがいるだけで空気が和らぐこともあります。自分一人で指導しようとせずに、ティームティーチングをしてみましょう。
増渕真紀子 ますぶち・まきこ
・明星大学非常勤講師。TESOL修士。元小学校外国語専科講師。
・東京大学大学院教育学研究科博士課程にて、第二言語習得に基づいた Young learnersのための Focus on Form指導法の効果について研究している。
・J-SHINE小学校英語上級指導者の資格を所有し、2021年よりInstagram、YouTubeでまき先生として小学校英語の授業アイデアや教材、教授法をシェアしている。

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