昭和24年(1949)北海道旭川市に生まれる。東京大学大学院修士課程修了(古代文学専攻)。主な著書に『大伴家持』『日本霊異記』(上・中・下)『古代文学表現史論』などがある。
多田一臣(第一部『万葉集』への招待、第二部 万葉秀歌=第一期の和歌/第二期の和歌/第三期の和歌/第四期の和歌)
高野正美(東京都立短期大学教授)(第二部 万葉秀歌=作者未詳歌/東歌・防人歌、第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の用語)
森 朝男(フェリス女学院大学教授)(第三部 万葉人の暮し=万葉人の自然観、第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の用語)
古橋信孝(武蔵大学教授)(第三部 万葉人の暮し=万葉人の恋愛生活、第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の用語=歌と郊外、自然と文体)
近藤信義(立正大学教授)(第三部 万葉人の暮し=年中行事と生活儀礼、第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の用語)
大浦誠士(椙山女学園大学講師)(第三部 万葉人の暮し=官僚制度のしくみ/度量衡・時刻・暦法、第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の表記と文字/『万葉集』の用語、第五部『万葉集』の歌ことば、第六部『万葉集』の主要歌人)
鈴木日出男(成践大学教授)(第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』の表現技法/『万葉集』の用語)
東 茂美(福岡女学院大学教授)(第四部『万葉集』の表現と用語=『万葉集』と中国文学/『万葉集』の用語)
新谷正雄(東京大学大学院)(第五部『万葉集』の歌ことば、第六部『万葉集』の主要歌人、万葉文学地図、伝存する写本と代表的な注釈書、『万葉集』年表)
第一部 『万葉集』への招待
『万葉集』の魅力/『万葉集』の成立と内容
第二部 万葉秀歌
第一期の和歌/第二期の和歌/第三期の和歌/第四期の和歌/作者未詳歌/東歌・防人歌
第三部 万葉人の暮らし
万葉人の自然観/万葉人の恋愛生活/年中行事と生活儀礼/官僚制度のしくみ/度量衡・時刻・暦法
第四部 『万葉集』の表現と用語
『万葉集』の表現方法/『万葉集』の表記と文字/『万葉集』と中国文学/『万葉集』の用語/◎歌と郊外、自然と文体
第五部 『万葉集』の歌ことば
第六部 『万葉集』の主要歌人
◎万葉文学地図
◎伝存する写本と代表的な注釈書
『万葉集』年表
見出し項目索引
引用和歌索引
はじめに
この一冊で『万葉集』のすべてがわかる! ハンディではあるが、本書はそんな大きな目的で書かれた。『万葉集』は『源氏物語』とともに日本の古典を代表する作品である。愛読者も少なくない。が、近年、どうやら若い人たちには敬遠の対象であるらしい。教科書にも『万葉集』の歌はおざなり程度にしか載せられていない。教える側も和歌は苦手だという。教わる側が関心をもたなくなるのも当然なのかもしれない。けれども、和歌が日本文学の根幹であることはまぎれもない事実である。『万葉集』はその源流に位置する。和歌が難しいというのは、和歌の読み方がわからなくなっているからだろう。
本書の目的は『万葉集』の全容をひとわたり紹介するところにあるが、右に記したような事情から、『万葉集』の歌をどのように読むべきかという点に多く意を用いた。『万葉集』の入門書は世におびただしいが、本書めような意図と構成をもつものは他にはない。
もちろん、本書の基本は、『万葉集』の愛読者の最良の手引き書たるところにある。有益かつ豊富な情報は、それぞれの興味に応じて役立てていただけるはずである。平易な記述のなかに最新の研究成果が充分盛り込まれていることも付け加えておきたい。
本書を手にされたことで、『万葉集』への関心を深めていただけるなら、編者として幸いこのうえないことである。
1999年9月
多田一臣
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