西尾 真記子 (渋谷区立千駄谷小学校)
2023年06月05日
1 はじめに<タブレット活用ベース>
外国語活動・外国語科におけるICTの活用を考える際には、主に、①教師が操作するICT活用と②児童自らが操作するICT活用の、2つに分けて考えています。
①の教師用デジタル教科書や様々なデジタル機能を用いたICTの活用については、どの学校でも日々の実践で毎時間活用されていると思います。
そこで今回は、②の児童が操作するICTの活用について紹介します。
今回ご紹介する実践は、児童が日々のタブレット活用の中で、これまでに培ってきた様々な活用機能を掛け合わせてできた実践です。
2 主に活用したICTツール
【Teams】
(1)活用方法:クラスのTeamsのEnglish Channelを活用
(2)活用メリット: ①全員の児童が自由に、かつ同時に編集できる
②日々の授業の中で使い慣れている
【Power Point】
(1)活用方法
①お買い物に必要なセンテンスの個別練習ツールとして活用
②自分が売りたい食材の、画像切り抜き編集機能として活用
③スイーツを作る食材を買うための、お買い物かご機能として活用
④お気に入りのスイーツを作るスイーツをメイキングする場所として活用
⑤友達が作ったスイーツをシェアしてもらうため、受け渡しの場として活用
(2)活用メリット
①日々の授業の中で、児童が使い慣れている
②自分が販売したい食材を自由に編集機能を活用して、販売できる
【インターネット検索エンジンYahoo kids or Google Chrome (Google 翻訳含む)】
(1)活用方法
活用したい時に自由に活用
例)売りたい食材をフリー素材集から探す
自分が作りたいレシピをネットサーフィンして考える
売りたい食材の英語の発音の仕方を調べて練習する
(2)活用メリット
児童が持っている活用技能を駆使して、自由に調べたり、制作したりと、個々の活動の手助けをしてくれる
※デジタルシチズンシップ(著作権教育)
フリー素材の活用にあたり、朝学習のICTの時間を活用し、著作権について、実際に全員でインターネットで検索し、素材を開きながら学習しました。
3 ICT活用の基準
この点が活用判断で一番大切なポイントです。
ICT活用において、上記以外の様々なツールについてもそれぞれの単元で検討しました。その上で、上記のツールを活用すると判断した基準は、
本単元の最終ゴールに向けて、
①児童一人一人の助けになるツールか?
②英語を楽しみながら、児童のやり取りを促すツールか?
③発話量を増やすために役立ちそうか?
です。特にICT活用においては、児童が操作になれていないツールや、1つ1つの操作ごとに立ち上げ時間を要するものは、発話量が減ってしまうため活用に至りませんでした。
また、単にICTで楽しむだけで英語のやり取りが見込めないものも活用しませんでした。
4 45分間の授業の流れ
5 おわりに
私は、英語専科ではなく、普通の学級担任です。担任ではありますが、私が英語活動でいつも意識していることは、
①私が楽しい!と思えるアクティビティを一緒に楽しむこと
②私自身が間違いを恐れずに、“とにかく児童に伝えよう!”と英語で伝えることにチャレンジしている姿をクラスの子供達に見せること
の2点です。このようなチャレンジだらけの授業実践の中で、ICTの活用は大変メリットがあると考えています。なぜなら、上手く活用すれば、「困った時に自分を助けてくれる専属のイングリッシュティーチャーや先生が自分のタブレットの中に常駐している」と児童が考える事ができるからです。活用前には、先生同士やALTと一緒にぜひ一度試してみてください。ネットワーク環境やOSヴァージョンによっても、活用できるか否かが変わってくると思います。最終的には、私達のICT活用が子供たちの英語の力を伸ばしてくれたら一番嬉しいです。
西尾 真記子 にしお・まきこ (渋谷区立千駄谷小学校)
民間企業経験後、東京都採用。(これまでに学級担任、日本語学級担任、特別支援教室巡回指導教員を担当)
現任校の主な研究
・渋谷区教育研究会英語活動部発表(ICT)
・全国小学校英語教育実践研究会東京大会研究発表(ICT)
<活用PC>
OS 名 Microsoft Windows 10 Enterprise
バージョン 10.0.19044 ビルド 19044
システムモデル Surface Go 2
システムの種類 x64-ベース PC
プロセッサ Intel(R) Core(TM) m3-8100Y CPU @ 1.10GHz、1608 Mhz、2 個のコア、4 個のロジカル プロセッサ
写真はTOKYO2020オリンピック聖火リレートーチを持っている写真です。千駄谷小学校は、新国立競技場から歩いてすぐの学校です。
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