1.はじめに
ビッグ・バンという言葉がマスコミに登場してから、早いものでもう10年以上になります。経済界ではバブルがはじけ、“金融機関は倒産しない”という日本の神話が崩れました。教育界では不登校、学力低下、犯罪の若年化が社会的問題となっています。これまで数次にわたり批判を浴びた日本の英語教育も社会のニーズに十分に対応しているとは言えません。今、私たちは、会社のリストラ、大学再編成、市町村合併と大きな社会変動のただ中におります。ややもすれば目先の対応に追われて、古い物が何でも悪く見え、良い伝統にも自信を失い、将来を見据えた一貫性のある教育の重要性を忘れていないでしょうか?
JET プログラムは日本の英語教育に一定の効果を与えていることは事実ですが、それをさらに充実させ、Team-Teaching
の新たな活用が工夫・実践されているでしょうか? ALT の活用は「コミュニケーション」の授業だけで、リーディングの授業に ALT
はいらないと決めてかかっているようなことはないでしょうか? 今年度から始まる新しい学習指導要領に関連して、また、近い将来予想される大学入試センターのリスニング・テストを視野に入れて、リーディングの指導も再検討を迫られているのではないでしょうか?
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