SELECT
Oral Communication I


拓殖大学 長尾素子
3.おわりに
日本人の英語力を養うために「英語の授業」ではなく、「英語で授業」を行うことが提案されています。現実的でない、必要性がないなどの反対論も聞かれますが、確かに英語に慣れる環境を作るには有効であるかもしれません。
『SELECT Oral Communication T 』では、英語で授業を行うための授業案集を作成しました。ネイティヴ・スピーカーのような流暢な英語でなくても、教師が自ら恥ずかしがらず積極的に楽しんで授業を行うなら、生徒にも失敗を恐れない積極性が養われるはずです。最初は部分的に英語で授業を行ってみる、教師も生徒も慣れたら徐々に英語で行う部分を増やしていくといったことも可能なのではないでしょうか。そのためにも英語の授業案を役立てていただきたいと願っています。
最後に、学習指導要領にもあるように、オーラル・コミュニケーションの目標は、「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる」ことにあります。文法的、音声上の完璧さを目指すのではなく、生徒が恥ずかしがらずに言えた、発表できたことを積極的に評価し、自信を持たせる指導を先生方にお願いしたいと思います。

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