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| (※DC…Daily Conversation) | |
| MC 1: | Hi, everyone. Let's start today's DC. Who is absent today, ST 1(委員長の生徒)? |
| ST 1: | No one is absent. |
| MC 2: | OK. Good. How are you, ST 2? |
| ST 2: | I'm so-so. How are you? |
| MC 2: | I'm fine, thank you. Now I'll check your preparation. Do you have your textbook(notebooks, file, その他その授業に必要なもの)? (中略) |
| MC 3: | Now I'll ask you some questions. Answer, please. What color does Mr Nakai, our science teacher, like? And why? |
| ST 2: | I guess he likes black. |
| MC 3: | Oh yes. One more. What color does he like? |
| ST 3: | Yellow. |
| MC 3: | Yes. He likes black and yellow. Why? |
| ST 4: | Because he is a fan of Hanshin Tigers. |
| MC 3: | That's right. |
| MC 2: | That's all for today's DC. Thank you for your cooperation. Now Mr Hashimoto, please. |
質問は,曜日や日付,天気,誕生日などの定型のものも含め,MCに次の時間までに7〜8個考えさせておき,事前に指導してから授業に臨ませる。毎回同じ質問になる とどうしても飽きてしまうので,MCにアドバイスを与えたり一緒に考えたりする時もある。今まで行った中では,他教科の先生方に関する質問や英語のなぞなぞが特に盛り上がった。もちろんALTにも参加してもらい,一緒に楽しんでもらう。
この活動は英語を「聞く・話す」ことだけにとどまらず,授業の雰囲気を和やかにし, その後の活動を円滑に進めさせる効果があるように思える。
ちなみに,私の役割は生徒の活動を見ながら援助するだけであるが,ついつい生徒の活動に参加してしまうことが多い。
(2) Listening Marathon(リスニングマラソン)
生徒がリラックスしてきたところで,授業は次の活動に入る。集中して少しまとまった英語を聞く時間だ。時間にしてわずか15分程度である。生徒には「リスニングは量。わからない時があるかもしれないけど,練習のつもりでとにかく続けていこう」と話し,この活動をスタートさせた。
リスニングは音を正確に聞き取ることの他に,耳以外からの情報を得ることも重要であるので,視覚に訴えるもの,例えば写真や絵などを利用するよう心がけている。さらに,英語を聞きながら推測する習慣をつけるために,自分の体験をふまえて次のようなことを折に触れて話している。
リスニングというとすぐ「リスニングテスト」が思い浮かぶ。しかし,私は,「どうすればうまく聞き取れるようになるか」を教え,生徒が学んでこそ初めて授業と呼べると思う。だから,自己評価,ペア(教え合いを目的としている)での話し合い・相互点検を取り入れながら進めている。
では,例として,ここでは教科書を使ったディクテーションと歌・映画を利用した活動を紹介したい。
@教科書を利用したディクテーション
既習のレッスン(前の学年の教科書も利用)でディクテーションを行っている。その進め方は以下の通りである。
A歌や映画の利用
英語の歌や映画は,生徒が楽しみながら意欲的に取り組み,クラスを明るくさせる効果があるといえる。歌や映画を利用する場合は,日本語訳を添えた穴埋めのワークシートを作成し,ポーズを取りながら聞き取りをさせる。進め方は@の教科書を使ったディクテーションとおおむね同様である。余裕のある時は,感想を発表したり,みんなで歌を歌って楽しむこともある。
『NEW CROWN 3』LESSON 2 Interview with Ms Kileoにはキリマンジャロ山が出てくるが(p.11),私はアル・ゴア「An Inconvenient Truth 不都合な真実」DVD(パラマウント ホーム エンタテイメント ジャパン)の中のキリマンジャロ山の氷河について述べられている部分を利用した。リスニングを通して,環境問題についても考える良い機会になった。
ちなみに,ゴア氏とIPCCに2007年ノーベル平和賞が授与されたことは記憶に新しい。翌日の授業でさっそくこのニュースを取り上げた。
私は,他の技能と同様,リスニングにおいても,コミュニケーション能力を伸ばすことと人間的成長との両方をめざしていきたいと思っている。
つまり,英語を聞いてわかろうとすること,感動して心が洗われること,自分の意見を持ち友達の意見にも耳を傾けること,まさにリスニングも人間教育につながるのだ。
ところで,私は,この春より毎日片道32kmを車で通勤している。所要時間はおよそ50分。また,学校が小規模校なので,英語と技術科を担当している。教室で“Good morning, everybody! How are you?”と英語の授業をした直後,技術室でのこぎり挽きを教えるというような日もあった。今までのように英語だけ教材研究をすればいいというものではなくなった。
しかし,環境の変化は人間が成長できうるチャンス。毎日100分は英語を聞けるようになったととらえている。私はもっぱらAFNとVOAを聞いているが,スピードが速いのでかなり難しく,聞き取れない方がはるかに多い。しかし,不思議なもので毎日聞いていると聞き取れなかった箇所がわかるようになったり,後で本を見て確認したら「なんだ,こんなことだったのか」と納得することもしょっちゅうだ。こんな体験を授業でもよく話す。
生徒に「とにかく続けよう!」と言うように,私自身も英語を学び続ける‘マラソンランナー’であり続けたいと思う。
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橋本 友明 (はしもと ともあき)
兵庫県豊岡市立但東中学校教諭。芦屋,豊岡市内の公立中学校で教員を勤め,今年で23年目。特に力を入れていることは「基礎・基本の定着」と「英語が好きになる授業作り」。
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| 英語教育リレーコラム第11回 |
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