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三省堂高校英語教育 2004年春号
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特集2 「新指導要領実施のライティング」

『EXCEED English Writing』の目指すもの

埼玉県立狭山経済高等学校 飯野 厚

生徒の声(その3):「どんな内容を盛り込んで、どんな順序で書いたら良いですか」

 1文単位で文法的に正確な英文を書けることと並んで、場面に応じた定型表現を利用してまとまりのある文章を書く経験も必要である。異文化が背景にある外国語による作文では、具体的な場面設定により言葉の使用場面とはたらきの疑似体験を積み重ねる必要がある。例えば、謝罪文を書く場合、書いた英文を読む相手との親疎関係や社会的な役割により、どのような表現でどこまで事情を伝えるべきかも、書き手には求められる。ライティングはスピーキング同様、言語能力のみならず、社会言語学的能力(sociolinguistic competence)の養成が必要なのである。

 EXCEED WritingはPartUの2ユニット16課分を具体的な場面設定によるコミュニカティブなライティングの活動にあてた。ユニット1では手紙、メール、カード、ポスター、掲示物、学校新聞という、具体的な生活における表現を活用する場面を設定した。ユニット2では説明の場面として、レシピ、パンフレット、スピーチの原稿、レポートを設定した。例文に続いて、表現の習熟に焦点を当てる活動があるが、各課の最後にはまとまりのある例文そのものをまねて書く自由作文の活動をおいた。ここには、パラグラフレベルの作文も導入されている。

生徒の声(その4):「自分で好きなことが自由にすらすら書けたらいいな」

 英語で自由にものごとが言えたり、書けたりするようになるには、場面に応じた表現と内容の流れの経験的な知識を持つことだけでも立ち行かない。1段落の中でどのようなはたらきの文がどのように並ぶのかという文の流れの雛型的知識、いわゆるパラグラフパターンの知識が要求される。しかし、談話に関する知識は、文型の指導と同様、内容の薄い例文を活用して演繹的に指導したのでは、なかなか身につかない。いわゆる談話構成能力(discourse competence)は、典型的なパラグラフパターンで書かれた具体的な文章にさらされた経験があってこそ、主題文・支持文・まとめ文という文の働きの説明と共に、帰納的に理解されるのである。

 EXCEED WritingはPartUの後半で、あえてパラグラフという用語を使わないまま、いくつかのパラグラフパターンによる文章を導入した。その代わりPartVの5課分で、明示的にパラグラフの作りを説明した。教科書のカラー化に伴い、主題・支持・まとめの3つの構成要素を色によって分かりやすく示した。また、書くためのアイディアの引き出し方や推敲の仕方は、実際の高校生の作文をもとに、より現実に近い形で示した。自分の考えを自由に表現し、読み手に理解される英文を書くために、パラグラフ構成の知識を活用したり、推敲したりする過程が大切であることに気づかせたい。

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