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三省堂高校英語教育 2004年春号
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特集2 「新指導要領実施のライティング」

『EXCEED English Writing』の目指すもの

埼玉県立狭山経済高等学校 飯野 厚

生徒の声に耳を傾ける

 小論では、ライティング指導の中で聞かれる生徒の声をもとに、書く力を養成するために重要と思われる視点に議論を加える。また、EXCEED English Writingがそれらの視点に対してどのように対応しているかを、著者の一人として解説を加える。

生徒の声(その1):「単語の並べ方がわからない!」

 英作文の課題を課すと、初・中級レベルの学習者の多くがこのようなコメントをする。単語の並べ方、すなわち文型や動詞型に関する知識が実際に活用できるレベルになっていない学習者が多い。ライティングでは、スピーキングのように、「身振りや表情を駆使して、単語をつないでしゃべっていればなんとか通じる」というコミュニケーション観は通用しなくなる。1文単位では動詞を中心とした統語の規則を軸とした文法的能力(grammatical competence)が備わっている必要がある。

 EXCEED WritingはPartTにおいて3ユニット24課分を、「書くための文法項目」として厳選して配列した。各レッスンは見開き2ページの左側で、文法ターゲットを含んだモデル文2つを材料にして、解説、比較、筆記演習というタスク構成とした。5文型を最優先に配置し、「生徒の声」に対応させた。5文型以外には、ユニット1では、動詞の時制と相。ユニット2では動名詞、不定詞、態について触れ、動詞にかかわる項目をまとめた。なお、自己表現に大切な心の様相(モダリティ)を伝える助動詞には2課分をあてた。ユニット3では、修飾にかかわる文法規則をまとめた。具体的には、比較、関係詞、分詞である。これらに加えて、表現法として頻用されると思われる仮定法と分詞構文を加えた。

 書くためにまず文法を強調する理由は、近年のトップダウン的なパラグラフライティングを、一律に高校生のライティングへの入り口とするには敷居が高すぎるのではないかという配慮によるものである。

生徒の声(その2):「書く内容が思い浮かばない」

 文法演習問題では、練習に用いる英文が抽象的で、その文が使用されている場面が想定しづらいものが少なくない。結果として、学習者は文法学習のために無機質な内容の文を義務的に書かされることになる。いくら文法重視だからといって、学習者に書きたいと思わせるような題材面を無視しては元も子もない。文法指導のためのライティングではなく、あくまでもライティングのための文法指導である。中身の濃い文を書かせる練習を経てこそ作文力が洗練されるはずである。

 この点に関してEXCEED Writingは、ライティングの教科書としては画期的ともいえる、題材中心主義を貫いた。教科書の構成において、PartTでは3つのユニットを設け、1「自分・趣味」→2「学校・地域」→3「社会・世界」と徐々に学習者の視点がローカルからグローバルへと広がるよう配慮した。また、各レッスンの課題構成においては、見開き右ページのPractice Itを、一文ごとの作文問題でありながら、4〜5つの問題文をつなげると内容に一貫性のある文章になるようにした。さらに、Write About Itにおいて、単純な文レベルで自己表現の機会を保証した。このコーナーは、技能統合も意識し、リスニングによるディクテーション課題も設け、音声言語とのつながりに配慮した。

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