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三省堂高校英語教育 2002年春号
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授業研究
ディスカッション活性化への取り組み

東京都立飛鳥高等学校   望月尚子

1.ディスカッション活性化への取り組み
 授業でディスカッションを行うとき、私は、これまで次のような問題に直面してきた。

i) 生徒たちが、言いたいことを英語で言えない。
  (言いたいことと言えることのギャップ)
ii)トピック、または他人の意見について、生徒たちが、自分なりの意見や感想を持つことができない。(言うべき内容がない)
iii) 生徒たちの関心を引くトピックを選ぶことが難しい。
  (関心を持てるトピックを毎回提供しなくてはならない困難さ)

 これらが原因で、英語でのディスカッションのはずが、気まずい沈黙や、日本語でのおしゃべりと化してしまうことがあった。そこで、この事態をなんとか乗り越え、英語でのディスカッションを活性化する工夫をいくつか試みた。ディスカッションを継続的に行ったのは「通訳基礎・ディスカッション」という3年生の選択科目である。ディスカッションは、2単位のうち、1単位で行うはずだったが、実際は、ディスカッションにさいた時間の方が多かった。1クラスの人数は12〜15人程度である。

 まず、上記の改善策として、年間の授業を通じて次のような工夫をした。

(1)トピックは生徒が選ぶ ← 生徒たちの関心を引くトピックが出てきやすい
 ディスカッションのトピックは、生徒たちがペアになり、順番に担当の時間のものを用意する。ペアは、割り当てられた日程の前の時間までに、プリントを用意する。プリントの内容は、「翌週に話し合うトピックの説明」(英語でも日本語でも可。自分で書いても、新聞・雑誌の記事でも良い)と、「トピックを英語で話すのに必要な vocabulary list」、「トピックに関しての英語での質問事項」(4〜5問)である。生徒たちは、配布されたプリントを自宅でよく読み、質問事項に英語で答え、翌週のディスカッションに備えるのである。プリントの作り方については、年度当初に、教師が作成したものをモデルとして提示した。また、トピックはなるべく controversial なものとなるよう指示した。

 こうすることによって、生徒たちはディスカッションで自分の言うことを準備することができ、実際の授業時に「言うべきことがない」という事態を避けることができる。

(2)Role play の実践 ← reasoning や、考え方・視野を広げるのに有効
 プリントの質問事項に対して答えを書く際には、必ずなぜそう思うのか理由を述べるように指導してきたが、生徒たちの意見は、とかく reasoning が充分でない。これは、違う角度から物事を見ることに慣れていないせいだと考えた。そこでロールプレイを通して、自分の意見とは異なった考えを持つ人の役割を演じ、その意見を defend するという練習をすることにより、内容的に濃い、しっかりとした論理性を持つことを目指した。たとえば、「Pet」について話し合った後、「犬型ロボット(アイボ)の販売員」という役割と、「動物は好きだが、アパートに住んでいてペットが飼えない人」の役割を生徒に与え、ロールプレイをさせた。

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2.ディスカッションが停滞してきたら…  3.ディスカッションの形態
→→4.1時間の授業の流れ  5.最後に…


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