最近の大学入試問題から、今後も類似の問題が多く出題されると思われる頻出問題、比較的長文で実力強化に役立つと思われる重要問題331題を厳選し、解答には特に詳しい解説を加えた。『化学の新研究』の姉妹編。
  
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真の実力が身につくハイグレードの問題集。ベストセラー『化学の新研究』の姉妹編。
■最近の大学入試問題から、今後も類似の問題が多く出題されると思われる頻出問題、比較的長文で実力強化に役立つと思われる重要問題331題を厳選した。
■問題どうしの重複を避けるため、またスムーズな学習を可能にするため、各問題に丁寧にアレンジを加えた。
■別冊の解答・解説集では詳しい解説を加えた。きちんと読み込むことにより記憶・理解がより確かなものになるように工夫した。
■各問題に★印で難易度を3段階に区分し、学習の指針となるようにした。

卜部 吉庸先生のほかの著書
理系大学受験 化学の新研究
センター試験・理系大学受験 化学の新標準演習
センター試験攻略 化学基礎の総演習

●著者紹介
卜部
吉庸 (うらべ よしのぶ)
[略歴]
1956(昭和31)年 奈良県生まれ。
京都教育大学 特修理学科卒業。
奈良県立二階堂高等学校、奈良高等学校、畝傍高等学校を経て、現在、橿原高等学校教諭。
[著書]
『化学の新研究』 (三省堂)『化学の新標準演習』 (三省堂)『センター試験攻略 化学基礎の総演習』(三省堂)ほか

●この問題集を使う方々へ
著者
過去の入試問題を調べてみると、各単元ごとによく出題されるものがほぼ決まっているものなのです。このような頻出問題を確実にマスターしておくことは、化学の得点力アップには不可欠です。この目標を達成するためには、よく吟味して作られた問題集に出会い、その良問をじっくりと腰を据えて解いていくことが必要だと思います。
勝海舟(幕末の政治家)は少壮の頃、蘭方医に懇願して辞書を借用し、それを丸一年かかって筆写するという方法で蘭語をほぼ完全に収得したそうです。
このように勉強には多くの時間と労力が必要であり、受験生諸君にとって早く点数を上げたいという焦りの心こそが、受験勉強にとっては最大の敵と考えてください。「雨垂れ石を穿つ」という諺があります。(これはこつこつと努力を重ねれば、きっと大きな成果が得られるという意味です。)この問題集を使うと決めた以上、途中で投げ出すことなく頑張って最後の問題まで解いてみてください。きっと大きな収穫が得られることでしょう。受験生諸君のご健闘を心よりお祈りいたします。

●はじめに
本書は,化学に対するさらに深い理解力と思考力を身につけたいと念願している高校生や受験生のために書かれた,本格的な化学の大学入試用の問題集である。
化学に対する理解力を深め実践力を養うには,最近出題された大学入試問題を数多く解くことが一番の早道であろう。しかし,数多くの入試問題を解くためには莫大な時間が必要であり,限られた時間内に多くの教科・科目を勉強しなければならない受験生にとっては,この方法はあまり効率のよい勉強法とはいえない。
そこで,上記の目標を比較的短時間で達成するために,筆者は過去の大学入試問題の中から,(i)出題頻度が高く,今後も類似の問題が数多く出題されると思われる頻出問題,(ii)比較的長文で実力強化に役立つと思われる重要問題など,いわゆる良問だけを厳選した。このうち,そのまま問題として掲載したのは約10%で,残りは筆者独自の判断により,各問題どうしの重複を避けるために一部を削除したり,欠落している内容を加筆するなど大胆とも思える改作を行い,より完成度の高い問題に仕上げたのが本書である。また,各問題には★印の数で難易度を表示した。
★印……標準〜発展的な内容を少し含む典型的な重要問題。
★★印……発展的でしかも思考力を要する応用問題。
★★★印……程度の高い内容を含むやや難しい問題や新傾向の問題。
したがって,本書は化学の内容の本質を問うた質の高い問題ばがりを集めてあるので,受験勉強をはじめた頃には少し難しい手ごわい問題集だと思うかも知れない。しかし,受験勉強の後半になって,もう少し詳しい突っ込んだ内容の問題に挑戦してみたいと思うようになった時,はじめて受験生にとって本当のお役に立てるように意図して編集したつもりである。このような本書の特徴をよく理解したうえで,本書を十分に活用し,所期の目的を達成されんことを心から念願する次第である。
本書は『化学IB・Uの新演習』『化学I・Uの新演習』を経て、今般の新教育課程実施に伴い、『化学の新演習』として新たに発行するものである。この間、新しい入試問題を分析・検討する中で、問題の修正、新問題の追加、及び解説のさらなる充実をはかった。いっそうの読者の期待に応えられることを願ってやまない。
これまでと同様に、受験生諸君の本書に対する絶大なご支援をお願いすることとして、新版発行にあたっての序文としたい。
2013年10月
卜部吉庸

●目次
第1編 物質の構造
1 物質の構成と化学結合
2 物質量と化学反応式
第2編 物質の状態
3 物質の三態と状態変化
4 気体の法則
5 溶液の性質
第3編 物質の変化
6 化学反応と熱
7 反応の速さ
8 化学平衡
9 酸と塩基の反応
10 電離平衡
11 酸化還元反応
12 電池と電気分解
第4編 無機物質の性質
13 非金属とその化合物
14 金属とその化合物
15 無機化学総合
第5編 有機物質の性質
16 脂肪族化合物
17 芳香族化合物
第6編 高分子化合物
18 天然高分子化合物
19 合成高分子化合物 |