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三省堂 英語ホーム > 高等学校英語 > 『三省堂高校英語教育』 > 2005年 夏号 リスニング試行テストの分析と対応(2)

三省堂高校英語教育 2005年夏号
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2004年度センター試験の「分析と対応」

東京学芸大学教育学部附属高等学校 渡辺 聡

2 リスニング試行テストの分析と対応

 

3. 英語リスニングテストへの対応

(1)聞く前に
 本文(対話)が流れてくる前に質問文、選択肢、イラスト等に目を通しておく。

(2)キーワードを捉える
 選択肢が印刷されている問いでは、重複して出てくる語(句)に注目し、本文(対話)を聞く前に場面や内容を想定する。

(3)対話の流れをつかむ
 最後のせりふへの応答を答える問い(第2問)の場合、答えとなる情報はそのまま与えられている訳ではない。対話がどのように展開し、最後のせりふから、これからどのように進んでいくのか正確に推測できなくてはならない。

(4)質問の最初の語(疑問詞)に細心の注意を
 内容に対する質問も聞き取らなくてはいけない問い(第3問A)の場合、質問の最初の語(疑問詞)の聞き取りに細心の注意が必要である。また、時制や代名詞もおろそかにすることのないように。

(5)多量の情報から的確な情報を選び取る
 多量の情報が与えられる問い(第4問)の場合、英語を漫然と聞くのではなく、質問されている内容に的確に答えられるよう、メモを取りながら聞く。キーワードを押える聞き取り練習はくり返し行っておく必要がある。
 

4. 最後に

 試行テストを見る限り、リスニングテストのレベルは決して低くない。スピードもさることながら、多量の情報から的確な情報をとらえる能力が求められている。ただ単に会話の練習をしているだけではとても対応できない。日頃から生の英語に触れ、スピードやまとまった分量の聞き取りに慣れておく必要がある。 また、リスニングの試験といえども、ただ情報を受け取るだけでは対応できない。対話や本文がどのような流れになっていて、これからどういった方向に進んでいくのかを見極める能力が求められる。英語を聞く力(Listening)に加え、対話をどのように発展させるかといった発話能力(Speaking)につなげる聞き取り方、つまり能動的な聞き取り能力を育成することが大切であろう。

  形式 語数 時間 問題数 解答数 1回目と2回目のポーズ
第1問 対話ビジュアル(2人の対話を聞き、イラスト、数字等を選択する) 各問
20〜30語
各対話約10秒 約7秒
第2問 対話応答補充(対話を聞き、それに続く発話を選択する) 各問
15〜30語
各対話約10秒 約10秒
第3問 A 対話内容Q&A(対話に関する質問を読み、印刷されている質問に対する答えを選択する) 各問
45〜65語
各対話約20秒 約15秒
第3問 B 対話ビジュアル(対話を聞き、その内容からわかることをイラストの空所に当てはめる) 約100語 各対話約40秒 約15秒
第4問 A Short Passage内容Q&A(Short Passageを聞き、印刷されている質問に対する答えを選択する) 各問
50〜80語
各問の本文20〜30秒 約15秒
第4問 B 講義内容Q&A(講義形式の発話を聞き、質問に対する答えを選択する) 約200語 本文
約80秒
約40秒

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