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京都ノートルダム女子大学 高梨庸雄 |
3.
ORBITの具体的な内容
(1)
まず、上記アの活動として、多彩でわかりやすい題材を用意しました。軽い小話やジョーク(p.36)、不思議な雰囲気のショート・ストーリー(p.25)、スリリングなドキュメンタリー(p.125)等がその例です。また文字によるコミュニケーション形式の多様性を生徒に知ってもらうために、新聞記事(p.69)、新聞広告、看板(p.73)の他、現在、文字によるコミュニケーションでは不可欠のE-mail(Reading
13)やInternet(Reading 19)も取り入れております。
(2)
イの活動に関しては、各課に「内容を確かめあおう」を設けて、各課の文章の内容上の要点に焦点を当てて問題を設定してあります。また、Stage
3からは、「キミの考えは?」というセクションで、「文章を読んで...生徒が自分の考えなどをまとめたり、伝えたりする」活動ができるようになっています。
(3)
ウの活動としては、各課のセクションの冒頭に「答えを探しながら読んでみよう」という活動を入れ、「目的を持ったリーディング」を実践できるようにしております。また、前述の「キミの考えは?」で述べたように、生徒に「物語文を読んで、その感想を話したり、書いたりする」ことを求めております。さらに、Readings
22, 24では「感想文を書いてみよう!」というページを設けて、生徒が“食わず嫌い”になっている感想文の書き方をStep by stepに指導しております。
(4)
活動エの音読については、観点別評価の「理解」と「表現」の双方にかかわる重要な活動であるだけに、教科書付属音声教材の作成においても十分に配慮し、Stage
3において「声に出して読んでみよう!」に音読指導の見本を示すと共に、教師用指導書にも音読についての解説編を準備しております。
4.
ORBITの指導資料
教科書本体に関する主な事項は1〜3に述べた通りですが、教科書の活動をさらに充実させるために用意した指導資料について説明します。
(1)
教師用指導書は下記の内容を6分冊にして準備しています。この教科書を使って下さるすべての教師に一定水準の充実した授業を保障するための必須の指導資料として位置づけて、充実した内容を準備しております。以下に簡潔に説明します。
@ 解説と指導編
授業展開の基本となる内容を中心に編集し、簡潔な題材背景の解説、本文や練習問題の解説、Reading Strategies、文法・語法の解説などが主な内容となっています。
A 題材資料編
題材に関する資料集で、コピーして生徒に配り指導できるように、解説も加えております。
B 授業案集+ワークシート集
文字によるコミュニケーションの授業展開モデルを提示し、授業を“教師の城”の中の見えない活動としてではなく、積極的に城を公開し、Collaborative
Action Research(協調的実践研修)として、校内、地域内での相互研修の一助としたいと考えています。
C 補充問題集
定期試験の参考になるように、語彙、文法項目やReading Strategiesを活用できる短い総合問題などを含みます。
D Teacher's Book
上記の@の内容を抜粋し、多忙な時の教師の参考に供します。
E 指導用CD-ROM
授業を一定の枠にはめ込むのでなく、担当教師が柔軟にアレンジできるように編集します。
(2)生徒用教材
生徒用教材としては次の2種類を用意してあります。
@ ワークブック
A 生徒用リスニングCD
最後に語彙指導について触れますと、楽しく語彙学習ができるようにTake a Restというページを1〜3の各ステ−ジに設けております。また巻末のWord
List Aには固有名詞をまとめ、Word List Bには、@中学校必修語彙(*付き)、A既習語扱いの語彙(ページナンバーなし)及びB初出ページを記した語彙の3段階で表示して、学習の目安として利用できるように配慮してあります。
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