<第1問>
形式、配点ともに昨年度と変わらず。
A アクセント(4点)
文脈の中で単語のアクセントを問う問題。引き続き出題されているのは日常でよく使われるカタカナ英語のアクセント。品詞によりアクセントが異なる位置にある単語は出題されなかった。いずれも基本的な頻出語である。
B 文中での単語の強勢(12点)
会話の流れや前後の発言内容からポイントとなる語を判断する問題。対照されている事項や、対話の中で新たに出てきた事項が何であるかを読み取る能力が問われる。
<第2問>
形式、配点ともに昨年度と変わらず。
A 文法、語法、語彙(20点)
時制や動詞の形を問う文法項目、熟語、構文、語彙能力を判断する問題。動詞の形(時制、助動詞、準動詞、仮定法、使役等)を問う問題は頻出事項である。また、昨年度と比べて語の定義問題が減少し、文法の割合が増加した。
B 対話文完成(6点)
コミュニケーション活動において行われる典型的なパターンの対話文を完成させる問題。基本的な会話特有の慣用表現を理解し、前後の文脈をつかめればさほど難しくはないであろう。
C 語句整序(12点)
関係代名詞、付帯状況、間接疑問文の中の強調構文の理解を問う問題。文法事項とともに、文脈を理解した上での語句と語句のつながりを考える能力が問われる。つながる語句を一つずつ連結してゆけば自然と解けるであろう。
<第3問>
形式、配点ともに昨年度と変わらず。
A 語(句)補充(6点)
文と文をつなぐ語(句)を選ぶ問題。空所の前後の文脈を把握し、順接や逆接、理由、譲歩等を正しく選び、論の展開がどのようになされているのかを読み取る力は、日常的な英文への取り組む姿勢に左右される。
B 文整序(10点)
短いパッセージの中で文を適切な順に並びかえる問題。空所の前後の文脈を理解してから解くことになる。選択肢の文中の代名詞や指示語がなにを指すのかを明らかにしてから全体の流れを押さえることが必要となる。
C 適文補充(18点)
冒頭に示された文を段落のどちらかの場所に一つずつあてはめる問題。例年通り、対照的な事象を比較・対比しながら読み進めていく。
上記の問題Bと同じく、選択肢の文中及び挿入箇所前後の代名詞や指示語、接続する語(句)に気をつけ、論が正しく展開するようにあてはめてゆく。挿入する前後の部分的な箇所にとらわれるのではなく、全体の流れを十分に把握して読み進める必要がある。教科書等の英文で段落がどのように構成されているかを意識して読むこと(パラグラフ・リーディング)が大切である。
<第4問>(35点)
図表読み取り読解。問題の総語数は昨年度より減少。解答数、配点はともに昨年度と変わらず。
図表を参考に、展開される論から的確な情報を得る力を問う問題。例年通り、3〜4項目が比較対照される説明文になっている。図表があるといっても、あくまでも本文を正確に読み取る力が基本となる。計算をして答えを導く問題は出題されていないが、図表読み取りの力は依然要求されている。
<第5問>(32点)
会話文読解。問題の総語数は昨年度より増加。解答数、配点はともに昨年と変わらず。ただし、イラストを使って答える問題は1問減少し、その代わりに代名詞が指す内容を問う問題が新設された。
空所補充は基本的な会話表現が入る場所を問う問題。前後の文脈がわかれば問題はないであろう。イラストを選ぶ問題では本文の途中で選んでしまうことのないように。ひとつひとつの事項を最後まで順を追って確認していく慎重さが求められる。代名詞の問題は、教科書レベルの読解で日頃から気をつけていれば困難ではないであろう。
内容一致問題では、本文を読み進めながら登場人物一人ひとりのイメージをつかむことも大切である。
<第6問>(45点)
長文読解。問題の総語数は昨年度より若干増加。解答数、配点はともに昨年度と変わらず。
物語文を読んで質問に答える問題と内容一致問題の2種類。物語ではあるが、時間の経過に伴う場面展開の把握に注意する必要がある。また例年通り登場人物の心情も問われるので、会話や話の展開からより深い読み方をすることが要求される。また、正解の選択肢は本文に載っていない単語(表現)で求められる問題も多いので、基本的な類義語をマスターしておく必要もある。 |