−−−ガムを1ケース買って包み紙の中からガムを出して口に入れ、ガムがなくなったらそのケースは屑籠にポイ………。ところがちょっと待って−−Made in Italy の“FRISK"というガムのケースの中に実はいい“教材”が隠されていたのです。 −ホー、どんな教材ですか。 −−−ケースの中の包み紙に宣伝文が書いてあってその文にはなんと大切な2つの文法項目が含まれているのです。1つは<SVOO>文型でもう1つは関係代名詞thatです。次のような文章です。 下の3行の文がポイントですね。下線部が「直接目的語」になっています。 が関係代名詞のthatで先行詞は下線部全体になります。( は筆者注) −[濃縮された新鮮なさわやかさをお届けいたします。つんとくる味であなたを爽快にします。]というようなことが書かれていますが……。 −−−そうですね。プロのコピー・ライターならどんな宣伝文句に翻訳するでしょうか。生徒に大意をつかませたら、こんどは『各自宣伝文を考えてごらん。君たちの宣伝文でそのガムが売れるのか、売れないのか、が決まるんだ。さあ、1人ひとりがコピー・ライターだ。』と言って作らせてみるのも面白いですね。生徒は教師が及びもつかない豊かな発想で宣伝文を創作するかもしれません。もしテスト問題の一部として出題すれば、生徒は時間を目一杯使って考えるでしょう。 −<SVOO>型の文はNEW CROWNでは確か2年で初出ですね。 −−−そうです。2年7課のセクション3のtarget sentence に“I will give her a present. があり、本文に“I'll give you this pamphlet.”と出ています。また3年8課セクション2に“He teaches me how to write a letter." が出ています。 −関係代名詞は3年5課セクション1で主格のthatを習いますね。 −−−はい。“I have a dog that has long ears." が出ていますね。次のセクションでは接触節として“This is the food I want to eat."を学習します。 −どの辺でこの『宣伝文』を投げ込んだらいいでしょう。 −−−そうですね。両方の言語材料をいっぺんに復習するとすれば、3年5課の後か、または8課セクション2の後が適当かと思います。もっと早く2年7課の復習教材で使ってもよいでしょうが、そのときは関係代名詞thatには目をつぶり宣伝文の大意だけ伝えればいいでしょう。いずれにせよ、投げ入れるタイミングが大切ですね。 −どうもこのガムの宣伝文は時間がかかりそうですね。 −−−そう、かければいくらでもかけられますが、どうも先生方は一般的に説明好きで、しかも話が長くなる傾向があります。やっぱり思い切ってサッと切り上げることが大切ですね。
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