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D I say an animal. Please choose the animal and put it on the right box. Are you ready? (No. 1, cow ⇒1のマスに「牛」の絵を置く。/ No. 2, dragon ⇒ 「竜」の絵を2のマスに置く。 ※十二支の絵が置き終わるまで繰り返す。)
E Now, what is the animal of this year?(ヒントとして,黒板に「2011」と書く ※2011年の干支は「うさぎ」)
F 「2011」を中心に,左に「2010」,右に「2012」と書いて,next year, last yearの干支を聞く。
G What is your animal?(子どもたちの干支を聞く。)
H Can you guess at my animal?(3ヒントゲームとして,考えさせる。)
I This is the last question.(干支の由来を考えさせる。 ※世界地図を用意しておく。)
J 中国でも現在,日本同様十二支の習慣があるが,日本と違う点がある,という話をする(「いのしし」ではなく「ぶた」を使っていること,など)。
上記の授業を行ったあとの,教師による自己評価と子どもたちの評価をまとめてみます。
(1) 教員(担任)による自己評価
【注1】 学習指導要領の目標を大切にする。@ 特にわかりやすいinputを多量に,A 言葉や文化の扱いを大切にする,B グループ学習などを活用し,積極性を高め,発話の機会を多くする。
【注2】 評価の標記法を単純化する。(評価基準:◎…満足,○…ほぼ満足,△…改善が必要)
なお,この標記法は子どもたちにも,同様に指導している。
| 評価の観点 | 趣旨 | 教師自身による評価 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 英語のinput | (1) listening before speaking | (1) かなり忠実にできた。英語を話す分量が増したと思う。 | ◎ |
| (2) 子どもにとってわかりやすい英語や問いかけができたか。 | (2) Directionの与え方が不明確だった。そのため,何をすべきか迷った子どもが5〜6名いた。 | △ |
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| 言葉や文化 | (1) 干支の由来を考えさせるヒントは妥当だったか。 | (1) 世界地図をもっと効果的に使いたかった。 | △ |
| (2) 中国との習慣の違いについての説明は適切だったか。 | (2) Where is baseball from? など,まず自明の例を挙げてからHow about ‘Eto「干支」’? と問かけるべきだった。Modelの活用に工夫が必要だった。 | △ |
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| 積極性 | (1) 質問の仕方は興味や積極性を引き出すのに効果的だったか。 | (1) 質問や,タスクの説明や指示を一層的確な英語でできるようにしたい。 | ○ |
| (2) グループ学習は,仲間との協働性の育成に効果があったか。 | (2) 互いに助け合ったり,喜び合ったりする姿が見られた。 | ◎ |
(2) 子どもたちの自己評価
※ 評価用紙(「振り返り」)を配布し,3つの観点から文章表現と3段階の基準で評価させた。
<生徒Aの例>
| 評価の観点 | 趣旨 | 評価 |
|---|---|---|
| どんな点が勉強に なりましたか。 |
英語がだんだんわかるようになった。干支が中国から伝わったことは知らなかった。十二支の最後が「いのしし」ではなく,「ぶた」だと聞いて,おどろいた。 | ◎ |
| 自分の良かった点は 何ですか。 |
わからないときもあったが,グループで協力できて,楽しかった。 | ○ |
| もっとがんばりたい点が ありますか。 |
スリーヒントゲームを聞いて,もっと早く答えがわかればいいと思った。 | ○ |
<実際に子供たちに配布される「振り返り」用紙>
| どんな点が勉強に なりましたか。 |
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| 自分の良かった点は 何ですか。 |
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| もっとがんばりたい点が ありますか。 |
教師による自己評価と子どもたちの評価を比較検討すると,授業の質的向上に役立ちそうな面が見えてきます。子どもたちだけに「振り返り」をさせる教員が多いように思いますが,教員も自己評価し,子どもたちの「振り返り」と比較・対照することにより,下記のような効果が得られると思います。
@ 子どもが「だんだんわかってきた」のは,教師が工夫して与えたinputの効果かもしれませんし,A 他面,「わからないときもあった」のは,教師の英語による指示や例のあげ方などが不適切だったためかもしれません。B 自己評価と子どもたちの「振り返り」を継続的に活用すれば,教師の授業力の向上と,子どもたちの自信や満足度を高めることに大いに役立つだろうと思います。
そして,C 子どもたちに与える観点としては,「良かった点はありますか」など,肯定的な表現を使うことが大切です。
なお,D 子どもたちの表現の中に,毎回,「楽しかった」,「勉強になった」などという単純な表現ばかり目立つクラスが少なくありません。惰性に陥らず常に創造性に富み「考える子ども」を育てたいですね。
今回は,単位時間内(あるひとつの授業)の評価について具体的に述べましたが,次回は,学期,または1年を通しての評価の取り組みについて,具体例をあげながら考えてみたいと思います。
次回は,渡邉時夫先生に,学期,または1年を通しての評価の取り組みについて,ご指導いただきたいと思います。
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