1.新編集方針とパワーアップした内容
教育現場より10年にわたり大きな支持を頂いた『SELECT Oral Communication
A』から、「基本表現を楽しく繰り返して身につける5段階式指導法」の基本コンセプトを受け継ぎました。
しかし新学習指導要領に対応して、さらにやさしく使いやすくするため、基本表現や全体のレッスン構成を全面的に見直しするとともに、基本表現を盛り込んだオプションのモデル会話の
Challenge!! や、まとまったリスニング教材の Listen & Talk、さらに簡単な文法・文型、音声の説明などをテキスト上に新設し、大幅にパワーアップしました。
前書では特定の登場人物はいませんでしたが、今回は主人公の東西高校1年の舞と彼女を取り巻くクラスメート、留学生、教師を登場させ、より親近感と現実感をもたせました。
また、テキストはオールカラーになり、見やすく、楽しくなりました。以下、教科書、指導書、教材の概要を紹介します。
(1)『SELECTT』の主な特色
@ 授業が進めやすく、教えやすい「5段階ステップ式」指導法
1項目1頁の5段階指導法を用いた、授業が進めやすい教科書と教えやすい指導法。
A 生徒と教師に負担が少ない画期的な KEY EXPRESSION 方式の教科書。
基本表現だけを繰り返し段階的に学ぶので、生徒と教師に負担がなく授業がしやすい。
B 楽しく学べて力がつく指導法
ペア、インタビュー、ロールプレイなどゲーム的に楽しく学べて積極的に話す力がつく。
C 周辺教材が充実し、評価がしやすい教科書
ワークシート、音声 CD、補充問題を全レッスン準備し、大クラスでも評価がしやすい。
(2)新学習指導要領の精神とその対応
新指導要領の「オーラル・コミュニケーションT」の主なねらいは、中学との連携、積極的態度の育成、4技能の有機的活動です。『SELECTT』ではこの新指導要領の精神が十分に生かされるように対応しました。
@ 中学校との連携
中学校の学習を踏まえ、「聞くこと」「話すこと」の音声によるコミュニケーション活動を重点的に行うことが求められています。本書では中学校、高等学校の言語材料のうち、主に中学校のものを中心に取り上げていますのでスムーズな連携が可能です。教科書の登場人物や全体の構成も中学校の学習との連携を意識した構成にしました。
A 積極的にコミュニケーションをはかろうとする態度を育てる
相手が話すことを理解しようと努めたり、自分が話したいことを伝えようと努めたりすることなどを教室の内外において行う積極的な態度を意味しています。本書は、正にこの精神を全体にわたり受け継いでおり、特に
Listening、Communication(Speaking、Interview、presentation)や新設の Listen
& Talk の活動がこれに該当します。
B 4技能の有機的活動
読むことと書くことが、聞くことと話すことと有機的に関連したコミュニケーション活動が求められていますが、本書では、特にロールプレイやペアワーク、Listen
& Talk、Challenge!! などがこの有機的活動にあたります。
C 指導上の配慮すべきこと
新指導要領では指導上の配慮すべき点として、音声(リズムやイントネーションなど)や 文型・文法の基本の習得が求められており、本書でも簡潔な文法・文型の指導のための
POINTS、音声指導のための SOUNDS を設けました。
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