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*「本書の使い方」「目次」と「サンプルページ」はPDFファイルで表示します。 |
古典文法の基本事項を精選した書き込み式問題集。 受験指導の豊富な実績を持つ二人の著者が互いにアイディアをぶつけ合い、入試データ等の丁寧な分析に基づく基本的且つ実践的な出題を実現。本冊のコンパクトなポイント解説と別冊の丁寧な解答解説によって、古文読解の強固な基礎力を確実に養成します。
◆基本の「き」をコンパクトに整理
簡潔にまとめれた学習内容が、古典文法学習の道筋を明らかに示しています。
一冊を着実にやり切ることで、古典文法の足場が確かなものに。
◆土台を固めて実力を築き上げる
「確認問題」で基礎を固め、「練習問題」で実践的に基本を身につける。
出題は実際の入試問題をベースにし、学んだ知識を活用すれば解ける難易度に設定。
古文の読解に大切な基礎力を無理なく強固なものに。
◆正解の根拠をしかりと理解する → 古典で点が取れるようになる
別冊の「解答・解説」には、問題ごとに解法のポイントを明示。
感覚で解くのではなく、根拠を確かにして解く習慣を身につけることが得点力の源に。

●著者紹介
*青木新吾(あおき・しんご)
代々木ゼミナール講師。西大和学園中学校・高等学校、ブロードバンド予備校などでも教壇に立ち、専門の古文の他、現代文や漢文、小論文を指導している。趣味はサイクリング、カメラ、食べ歩き。自転車を折り畳み、電車や飛行機に乗せて日本各地に出かけ、美しい風景や出会った人をカメラに収め、その土地の美味しいものを食べることが幸せ。
*伊藤紫野富(いとう・しのぶ)
長年、代々木ゼミナールで受験生を指導。センター試験から難関校対策、古典文法まで幅広い講義を担当し、豊富で的確な情報提供と分かりやすい解説に定評がある。著書多数。夫、愛犬二匹と富士山の麓で暮らす。週末は仲間と山に出かけ、自然の岩のクライミングを楽しんでいる。

●はじめに
数ある古文の参考書の中から、本書をお選びいただき、本当にありがとうございます。本書は、古文の読解に大切な基礎力を揺るぎないものにするため、時間をかけて丁寧に執筆したものです。
突然ですが、子供の頃に初めて自転車に乗った時のことを思い出してみて下さい。はじめは補助輪付きなので、転倒する心配はありませんでしたね。しかし、補助輪を外すと、左右のバランスを自分で取らなければ転んでしまいます。そこで、乗れるようになるための練習が必要だったはずです。何度も転びながら擦り傷を作り、時に大人の人に支えてもらったりしながら、何とかして補助輪がなくても乗れるように練習を繰り返したのではないでしょうか。でも、いったん乗れるようになれば、自転車は便利で素敵な道具となり、自分自身の力で体験できる世界を飛躍的に拡げてくれる友となります。
岩登りもまた同じです。クライミングは高度な技術を必要とし、時には危険を伴いますが、実は基本的な技術が大切である場面が少なくないのです。数十メートルのそそり立つような岩の壁を目の前にした時、その高さ、自然の荘厳さに圧倒的され、足がすくみます。でも、そこで自分の技術にきちんとした基本の裏付けがあれば、その壁に挑む力が湧いてきます。そして、その壁を越えることで、困難なものに立ち向かうことによってしか得られない喜びがあるということに気づくことができるのです。困難だからと諦めてはおしまいなのですね。
「継続は力なり」と言います。「反復・繰り返し」というのは単調ですが、とても大切なことなのです。古文の勉強も同じです。 よい問題を何度も何度も解いて、時に擦り傷を作りながらも確実に基礎力をつけてもらいたい。そして、そうすることで古典作品に描かれた世界に触れ、その本当の魅力を味わって欲しい。――そんな願いを込めて、私たちはこの本を執筆しました。
皆さんの学力向上のお手伝いができたなら、著者としてこれ以上の喜びはありません。もう一度言いますが、「継続は力なり」です。繰り返して練習することで、ぜひ揺るぎない古文の基礎力を身につけて下さい。

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