理系大学受験の先輩がすすめる難関突破のバイブル『化学の新研究』の
改訂版
教科書本文の一字一句を徹底的に詳しく研究・解説!
=改訂について=
現行課程の入試に合わせて記述内容を見直し、さらなる充実を図りました。「サイエンスボックス」を約50項目追加し、化学への興味がさらにわきます。
卜部吉庸 著
2019年1月10日 発行
定価2,860円(本体2,600円 +税10%)
A5 832ページ
978-4-385-26093-8
大学入試センター試験の導入以後,「大学入試の二次試験は確実に難しくなっており,もはや,教科書や市販の参考書ではとても対応しきれない。」という生徒たちの声をよく耳にします。一般に難関とされている大学の入試では,高校での学習範囲をかなり超えたレベルの問題が,平気で出題されています。そのような大学をめざして,日夜勉学に精励している高校生や受験生諸君の知的要求を満たし,その志望をかなえさせるために書かれたのが本書なのです。
現在の高校教科書や既存の参考書には,多くの化学事象に対する網羅的な説明は一応なされていますが,さらにもう一歩突っ込んだ「なぜそうなるのか?」という生徒たちの素朴な疑問にはほとんど答えられてはいません。著者は,長年,高校教育の現場で化学の授業を行ってきましたが,生徒たちの熱心な要望を受け,奮起して執筆に着手し,2年余りを要して本書を完成しました。
本書の特徴は,教科書本文の一字一句を徹底的に詳しく研究・解説したことであり,ふつうの参考書の1.5倍ぐらいのページ数を備えています。また,あくまでも内容重視の方針を貫き,まとめ・覚え方・整理などの欄は極力省き,その分のページ数はすべて解説にあてましたので,内容の深まりは他の参考書の2倍以上はあると思います。そのため本書を使って真剣に勉強すれば,知らず知らずのうちに化学全体に対する深い知識が身につき,きっと所期の目的が達成されることでしょう。
また,本書は受験生だけでなく,化学を本格的に学んでいる専門学校生や理科の教職をめざしている学生諸君,さらに,日頃から教科指導に頭を痛めておられる多くの高校化学の先生方の指導書としても役立つことを確信しております。
本書が,これまで20年余りにわたって読者の皆さんに御愛用いただけたことは,著者として望外の喜びであり,誠に感謝に堪えません。また,これまでに多くの貴重なご意見・ご教示をいただきましたことに対して深くお礼申し上げます。
さて,このたび,約50項目にわたるを増やすとともに,本文の内容も見直し,さらなる充実をはかりました。これからの時代を生きる皆さんに,必要となる情報を精一杯集めたつもりです。今回も,お気付きの点がありましたら,是非お教えいただければ幸甚に存じます。
最後に,本書を十分に活用して,所期の目的を達成されることを心より祈念するとともに,これまで同様,多くの方々の御支援と御愛顧を賜りますよう心からお願い申し上げます。
2018年11月
卜部吉庸
第1編 物質の構造
第1章 物質の構成と化学結合
1-1 物質の構成
1-2 原子とイオン
1-3 化学結合
第2章 物質量と化学反応式
1-4 原子量・分子量と物質量
1-5 化学反応の量的関係
第2編 物質の状態
第1章 物質の状態変化
2-1 粒子の熱運動と拡散
2-2 物質の三態と状態変化
2-3 液体の蒸気圧と沸騰
第2章 気体の性質
2-4 気体の性質
2-5 混合気体と蒸気圧
2-6 理想気体と実在気体
第3章 溶液の性質
2-7 溶解のしくみ
2-8 固体の溶解度
2-9 気体の溶解度
2-10 溶液の濃度
2-11 希薄溶液の性質
2-12 浸透圧
2-13 コロイド溶液
第3編 物質の変化
第1章 化学反応と熱
3-1 化学反応と熱
3-2 ヘスの法則と結合エネルギー
第2章 反応の速さと平衡
3-3 化学反応の速さ
3-4 化学平衡
第3章 酸と塩基
3-5 酸と塩基
3-6 中和反応と塩
第4章 酸化還元反応
3-7 酸化還元反応
3-8 電池と電気分解
第4編無機物質性質
第1章 非金属元素の性質
4-1 水素と希ガス
4-2 ハロゲンとその化合物
4-3 酸素・硫黄とその化合物
4-4 窒素・リンとその化合物
4-5 炭素・ケイ素とその化合物
4-6 気体の製法と性質
第2章 典型金属元素の性質
4-7 アリカリ金属とその化合物
4-8 アルカリ土類金属とその化合物
4-9 アルミニウムとその化合物
4-10 亜鉛・水銀とその化合物
4-11 スズ・鉛とその化合物
第3章 遷移元素の性質
4-12 遷移元素の特徴
4-13 錯イオンと錯塩
4-14 鉄とその化合物
4-15 銅とその化合物
4-16 銀とその化合物
4-17クロム・マンガンとその化合物
4-18 金属イオンの分離・確認
第5編 有機物質性質
第1章 有機化合物の特徴と分類
5-1 有機化合物の特徴
5-2 有機化合物の分類
5-3 有機化合物の構造決定
第2章 脂肪族炭化水素
5-4 アルカンとシクロアルカン
5-5 アルケン
5-6 アルキン
5-7 石油と天然ガスと石炭
第3章 脂肪族化合物
5-8 アルコールとエーテル
5-9 アルデヒドとケトン
5-10 カルボン酸
5-11 エステル
5-12 油脂
5-13 セッケンと合成洗剤
第4章 芳香族化合物
5-14 芳香族炭化水素
5-15 フェノール類
5-16 芳香族カルボン酸
5-17 芳香族アミン
5-18 有機化合物の分離
第6編 高分子化合物
第1章 天然高分子化合物
6-1 高分子化合物の分類と特徴
6-2 単糖類と二糖類
6-3 多糖類
6-4 アミノ酸
6-5 タンパク質
6-6 核酸
6-7 脂質
第2章 合成高分子化合物
6-8 合成繊維
6-9 合成樹脂
6-10 ゴム
6-11 イオン交換樹脂
6-12 機能性高分子
「第4編4-3」より抜粋
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