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| T: What’ your name?” | St: Crayon Shinchan.(クレヨンしんちゃん。) |
| T: Do you have a dog?” | St: Yes, I do. |
| T: What is the dog’s name?” | St: Shiro.(シロ。) |
| T: Do you like the dog? | St: Yes, I do. |
このあと,「どんな動物を飼っているか友だちに聞いてみよう」という先生の指示で,生徒たちは教室内を移動しながら,“Do you have an elephant(a cat, a lion, etc.)?” など,友だちとの会話を楽しんでいました。
(3) Alphabetの学習では,生徒たちは教科書の活字を指差ししながら大声で発声したり,体を使ってAlphabetの文字を描いたりしていました。これは小学校段階で体全体を使って学ぶTPRを実践してきた成果の表れだと思います。
A B先生の授業
“I’m fine[sleepy, hungry, cold].” などの挨拶の交換をした後,“I’m 〜.” は,実は,“I am 〜.” を縮小したものであることをSentence cardで確認し,「『I’m ___ .』の___の部分にはどんな表現が来るだろうか」と尋ねたところ,下記のように生徒の中から次々と答えが飛び出し,先生と生徒とのinteractionが続きました。
――生徒の一人が “Name.” と答える。先生は,驚いた表情を示しながら「名前のことだね」と言って,I’m Ken. と板書。先生は「女子の場合も同じですね」と言いながら,“I’m Kumi.” を加えた。次に先生が “27.” と板書すると,「あっ! 年齢だ」という声が上がる。すかさず先生は,“I’m twenty-seven.” と言い,生徒に “How old are you?” と尋ねる。多くの生徒が挙手し,“Twelve.” と答える。さらに生徒から “From.” という答えが出て,先生はびっくりする。「職業」という答えも飛び出し,先生は,“I’m[I am] from America.” と “I’m[I am] a teacher.” を付け加える。用意していたゴルフの石川遼選手の写真を見せ,石川選手になったつもりで,pair で “I’m 〜” を使って自己紹介をさせる。
4月の第2週目に,このような授業がスムーズにできる様子を見て,「素地」があればこそ,という英語教育の質的な変化を感じ取りました。「土作り」ができているからこそ,「種を蒔く」ことができ,その「芽が育っていく姿」を実感できた授業でした。
中学校の4月初めの頃の授業を通して,外国語活動の目標の成果と,その程度について簡単に考察してみました。同時に,小中の連携という視点から,@TPR(Total Physical Response)などのように体を使った活動を通して学ぶこと,A実際に友だちと情報や気持ち・考えを伝え合うこと,B電子情報ボードなどのICT(Information and Communication Technology)機器を活用すること,C単なる口真似でなく,考えて発信することなど,外国語活動が目標達成のために活用している指導方法についてもその重要性が確認できたと思います。
次回は,少し角度を変えて,築きたい「素地の程度」について触れたいと思います。
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